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だいぶ遅くなりましたが、ダヴィンチのファイナンス
についてです。ちなみに意図的にコメントを避けていた
訳ではなく、真相を確認すべくダヴィンチのIRに確認を
取るのに日数がかかったためです(ダヴィンチのIRは連日、
外出して大変忙しそうです)。
ちなみに私は基本的に企業から発信されるIRで
疑問点がある時には必ず電話で確認する様にしています。
普通に質問をすると決まり決まった形でしか回答を
もらえないため、事前に用意した誘導質問をして
リトマス紙的な調査を行い判断する様にしています。
(今回は特におどろくべき回答は得られませんでしたが・・・)
今回発表されたファイナンスのIR内容をまとめると
以下の通りです。
■ファイナンスの種類
コミットメントラインの契約並びに
行使価額修正条項付新株予約権の発行
■融資枠
最大250億円
■目的
不動産市況に対する金融収縮により、急激に
「売り手市場」から「買い手市場」に変化してきており、
「買い手」が急速に減少しているため投資機会は
更に拡大し、投資スピードは速まっている。1兆円ファンド
による投資は予定より1年早く完了することが視野に入り、
後続ファンドが6月から運用開始計画である。後続ファンド
にも従来通り自らエクイティ出資(約600億円)を行なうため、
今回の資金調達となった。
■新株予約権について
行使期間の開始:9月15日以降
行使価格:12月14日まで17万円
12月15日に時価の94%に価額が修正され、
修正された94%の価額の65%が下限行使価額となる。
以後(12月15日以降)、毎月第3金曜日に行使価額が
見直しされる(下限行使価額の見直しはなし)。
以上が今回発表されたIR文面をまとめたものです。
(短く・分かりやすくするため一部、文面を省略・加工しています)
まず、以上の文面を良く読んでみると分かるのですが、
MSCBではありません。
(私も当初、MSCBと間違えていました・・・)
『コミットメントラインの契約並びに行使価額修正条項付
新株予約権の発行』なので簡単な言葉で表現するならば
『融資枠の設定とワラント(新株予約権)の発行』です。
ただし、新株予約権の価額が12月以降見直しされる点が
融資枠とともにセットとなっていることを考慮すると、
ほとんどMSCBと似たファイナンスと受け止めることも
出来ます。MSCBと全く異なる点は一気に全額を資金調達
するものではなく、必要な額を必要な時に調達するもの
である点が異なる点です(これはダヴィンチのファンドが物件を
購入するたびに出資確約者に対してエクイティ出資を求める
ファンドであるため全額を一気に必要としないためです)。
今回、IRに電話して分かったことは従来、コーポレート
ファイナンスにて自社のファンドにエクイティ出資していたが、
このところのサブプライムローンにてリスク許容度の低迷した
金融機関が不動産証券化事業を営むダヴィンチに対する
コーポレートファイナンスを今後、出し渋る可能性を考慮し
確実にファンド資金を調達出来るルートを確定するために
今回のファイナンスを行ったとのことです。
(一応、今回の新株予約権にはコール条件が付帯されて
いるため、融資された資金を返済すれば新株を発行せずに
済みます。恐らくダヴィンチは自社の株価動向とその時の
金融機関のコーポレートに対する融資姿勢をみて、この
融資に対する決済手段を考慮するものと思われます。ただ、
この種のファイナンスを実行する企業は大抵、新株に転換
するケースがほとんどです)
ダヴィンチの組成するファンドは従来から投売りされた物件等の
獲得チャンスを逃さない様にするため、短期間(10営業日以内)で
決済を行えるファンドとなっています。そのため、現在の様な
不安定な金融状況化において金融機関がスムーズに融資しない
リスクも考慮し、今回のファイナンスを実行した背景があったとのこと。
ただ、コーポレートファイナンスにも影響が出てくる可能性が
あるという点だけを考えると、現在の金融・不動産市況が
短期的にダヴィンチにとって逆風であるといえます。
また、このファイナンスは既存株主の犠牲をしうる可能性が
あることは間違い無いと思います(株価は下落しているので
既に株主が犠牲となっているという見方も出来ます)。
ただ、ダヴィンチは短期的に吹き荒れる業界内の逆風を
フォローウィンドウとする戦略を取っていると言えます。
業界全体に吹く逆風で衰退する企業の不動産や企業を
取り込み、新たな成長する原動力としようとしていることは
間違いありません(基本的に買い手がいない状況で物件を
売り急ぐと格安な価格となりがちで、ダヴィンチはそれらの
物件を取得していく考えです)。
3月以降、不安定な不動産環境となることも想定されるため
長期投資家以外は不動産関連株に近付かない方が良い
かもしれませんね(特に短期投資の方は)。
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